どうもゾロメです!今回の記事は、
病院というヘンテコな場所が教えてくれたコト。2 いろは出版 仲本りさ
以前の記事で、第一作目の新人研修時代を紹介しました。
今回は勤務して4年目の話を中心に、
- 「仕事を辞めたい」と思うに至った過程
- 「生き続ける辛さ」について
を描いています。
個人的に感じた思いを書いていきます!!是非ご覧ください!!
あらすじ
「もういいわよ、こんな人生。死んだほうがマシ。」―患者の絶望的な言葉に引きずられ、失いかけた看護師を続ける意欲。その葛藤を乗り越え辿りついた、自分なりの“続ける理由”。今“続ける苦しみ”を抱く、医療者・患者・すべての人へエールをおくる現役看護師イラストエッセイ。
著者:仲本りさ とは??
仲本りさ 看護師×イラストレーター。1991年生まれで大阪府出身。
神戸大学卒業後、看護師として働きながら絵日記をInstagramに投稿。
絵の仕事や講演会など、活動の場を拡げていらっしゃいます。(すごすぎます!!)
![](https://zoromeminiclub.com/wp-content/uploads/2021/06/balloons-g72918f130_640.jpg)
人に寄り添うことは単純じゃない
「大丈夫です!」「がんばりましょう!」
すばらしい言葉です。ただ人によってはそれが重荷になることだってある。
それが痛いほどわかりました。
著者が担当した山瀬さんと呼ばれる患者さん。
この方は病気により人工肛門をつける必要がありました。
患者さんにとってはつらく・厳しい決断とわかっているので、著者は励ましの言葉をかけるのですが
もういいわよ、こんな人生。死んだほうがマシ。
本文より
以前の自分とのギャップから生まれた言葉だと思います。
いくら看護師と言っても、その人の人生まで全部把握することはできない。
著者の仲本さんの「葛藤」「後悔」「苦悩」。
あらゆる感情が絵日記を通して読者に伝わってくるんです。
読んでるこちら側も、悩んでしまうんです。
![](https://zoromeminiclub.com/wp-content/uploads/2021/02/pose_atama_kakaeru_man.png)
結局は人と気持ちを分かりあうことなんかできない。
じゃあどうすればいいんだろう。友達や家族に対しても
正しい寄り添い方って何だろう…
最終的に、山瀬さんは他の病院に転院するのですが、
結局は何もできなかったと後悔する仲本さんを見ると、心が痛くなります。
「自分がもし同じ状況だったらどうするのがベストなんだろう。」
答えのない問題を突き付けられた感覚に陥るシーンでした。
患者の為にやっているのに、患者に理解されない苦しさ
患者と看護師との意思疎通がいかにむずかしいか。
一方は世話される側で、片や世話する側。
患者さんに対して処置を行おうとすると、「悪魔」という言葉をかけられてしまう
なぜ患者の為にしているのに、こんな言葉を言われる必要があるのか
読んでいるだけで著者の葛藤がいたいほど伝わってきます。
そんな中、著者が先輩の医療者に相談した際にかけられた言葉が印象的でした。
患者さんの人生がBestにはならなくても
“Better”にはしていけるって俺は信じてる。
そのためなら、俺は悪魔でいい。
強烈な意思と覚悟をもったセリフに、著者だけでなく読者の私も圧倒されました。
![](https://zoromeminiclub.com/wp-content/uploads/2021/02/kangaeruhito.png)
患者のためになら憎まれたって、暴言を吐かれたっていい。
そんな信念、自分は持てるのかな。
自分の責務を全うすることの重さ・責任を痛感させられたシーンでした。
この言葉をもらった後の著者の心情・苦悩を一緒に感じてみてはいかがでしょう。
命はみんな平等に尊いものである。
今作では、まだ10代の患者も描かれており
その少年が潰瘍性大腸炎と呼ばれる難病指定されている病気を患っている物語があります。
ただ、読んでいるとホントにつらい。ほぼ同世代ということもあり感情移入してしまうんです。
その少年は大学生で、いつもは明るく活発なのですが
どうしても悩みを抱え込んでしまい、
そして、とうとう1人で抱えきれずに著者の仲本さんに本音をこぼしてしまうんです。
- みんなは学生生活を楽しんでるのに、自分だけ楽しめない
- なぜ自分だけがこんな苦しい思いをしなければならないのか
- この病気は治るのか、一生ものじゃないのか
そのシーンは読者のこころを揺さぶり、そして難病指定にかかる苦しさ・不安をダイレクトに描き出しています。
同世代の方が見ると、さらに心を揺さぶられるはずです。
そんな中、著者の仲本さんは「命の尊さ・平等さ」について語ってくれています。
みんなとは違う、普通の生活を送れなくても命の尊さは等しく同じであること
- いのちとは何なのか
- 人生とは何なのか
- 生きていくとは何なのか
そんなことを考えさせられるシーンとなっています。
悩み続けながらも今を必死に生きることが大切
最後に作者の「この仕事をやめたい」のアンサーが出ています。
私はこの作者の答えを見て、
![](https://zoromeminiclub.com/wp-content/uploads/2021/03/kid_seikaku_kachiki_boy.png)
人生ってやっぱり楽しいこともつらいこともあるけど、
それを含めて人生なんだな。悩みながらも生き続けることが大切なんだ!!
と、最後は希望を持たせてくれる内容になっています。
著者が出した答えを、是非ともご覧いただきたいです!!
コロナ禍での医療従事者の方たちの活躍も!+今回は重かった!!
あとがきの部分に、コロナの中での医療従事者の方たちの活躍が描かれています。
一部で医療従事者の方たちに誹謗中傷が上がっていることが残念で仕方ありません。
この本を読んでいただくと、
いかに医療従事者の方たちが大変か・頑張っていらっしゃるか
肌身に感じて分かると思います。
今回のシーズン2では、個人的に
【めちゃくちゃ重い】
心えぐられる場面や、泣きそうになる場面が何回も襲ってきました。
しかも、正解のない問題が数々出てきます。
「生き続けること」その喜び・つらさを教えてくれる1冊と感じました。
今、何かに悩んでいる方全員に読んでほしい1冊です!!
amazonのレビュー 4.4/5 楽天のレビュー 4.75 / 5 素晴らしいです!!
前作から読んでいますが、今回は大分雰囲気が変わって、すごく重いテーマです。
読んでいて心が痛くなる箇所がいくつもあります。
しかし、生きることについて真剣に考えざるを得ない昨今、こういったテーマについて
真剣に掘り下げて考えることは非常に重要なことだと思います。
また、コロナウイルスの恐怖によって、医療従事者の方を誹謗するような発言が一部
見られることもありますが、医療現場について少しでも理解が深まれば、
心無い発言も減るのではないかと思います。
そういった意味で、医療とは全く関係の無い仕事をしている私からしても、
非常に得るものの多い本でした。
引用元:アマゾンレビュー
前作は、「死をどう乗り越えるか」がテーマだったが、今回は「もう辞めたい」と思うような現実に直面する展開が描かれている。
患者さんのためを思ってやっている処置でも、場合によっては痛がられたり、ムッとされたりして嫌がられ、悪魔みたいな存在になってしまうという現実。
それに対して、一人の看護師としてどう向き合って受け入れていくのかが、分かりやすいイラストとともに丁寧に描かれていた。
しんどいけど、もうちょっと頑張ってみようという前向きな気持ちが感じられる終わり方で読後感もよかった。
引用元:アマゾンレビュー
医療従事者ではない私には、この作品を読んだだけでは想像の及ばない部分もたくさんあるのだと思います。それでも、この作品のおかげで、自分もまた命の当事者なのだと強く考えることができようになりました。
コロナ禍については、世の中にさまざまな考え方が溢れていて、ご自身の素直な想いを表現されるのは難しいことだったのではないかと思います。それでも、より多くの人に届く形で、絵で、言葉で丁寧に想いを紡がれていて、心にズシンと重たく残りました。
NHKの番組に作者の仲本さんがご出演されていて、この作品を知ることができました。番組での誠実で丁寧なお話ぶりも印象的でした。この作品を知れて良かったです。たくさんの人に薦めたいです。
引用元:アマゾンレビュー
看護師という仕事の素晴らしさ、大変さをこの本を通して少しですが理解出来たような気がします。
娘が看護師なので専門用語など時々耳にする事もありますが勉強になります。
娘が1巻を買って読んだ後 私も読んで涙しました。そして2巻が発行されたので買いましたが
感動し、又しても涙…本当に素敵な本です。
引用元:楽天
1巻では看護師になりたての頃のエピソードで、この2巻は看護師4年目のエピソードです。1巻では「死」がテーマでしたが、この2巻では「それでも生きていく」ということがテーマです。
患者さんに引っかかれてケガをしたり、後輩の指導が増えて仕事に追われたり、患者に「あなたには私の気持ちは分からない」と言われて凹んだりして、著者は”辞めたい”という気持ちを抱え悩みながら「明日からまたもうちょっと頑張ろう」と思います。その姿に勇気をもらいます。
最後に新型コロナウィルスでの現場の様子も書かれていました。最前線で戦う医療従事者に心からの感謝を伝えたくなりました。
引用元:honto
是非とも読んでみてください!
本記事はこれまで!!!